初めての空
初めて風を切った。
無機物とは違う硬い肌触りの手元には、
捕まる場所などない
羽ばたく度に揺れ、浮遊感が襲う。
「高い、怖い、落っこちたらどうしよう」
思った時には馬鹿にされている。
だけども、大きな背中は
僕をしっかりと支えてくれている
どこまでへも飛んでいけそうだ。
気が付けば落ち着いていたのはきっと彼のおかげ。
ありがとう、僕の大切な相棒。